見事第一志望校に合格したR君ですが、入試直前にこんな出来事がありました。
ある日、塾の宿題や持ち物を忘れ、家での勉強も全然できておらず「意識が低すぎる。こんな調子じゃ絶対に落ちてしまう！」と本人を叱りました。
小さい頃から家族ぐるみで知っている子なので、受験直前ということもあり、いつもより多少厳し目に。
すると、泣きながら無言になってしまいました。
その夜、お母さんから「もう塾にはいかない、受験を辞めると言っている、今回はさすがにもうダメかもしれない・・・」と連絡があり、本人にも直接連絡をしましたが応答してもらえず、とても心配していました。
“もっと違う言い方をすれば良かった”
“でも、ある意味受験と同じくらい大事なことだから、見過ごすわけにもいかない”
“かといって、この時期にここまで叱る必要はあったのだろうか”
悶々としながら翌日塾に行くと、しばらく経ってR君が自習に来ました。
R君の姿を見て、感動で胸がふるえました。
「昨日はすみませんでした」
自分の想いを言葉にするのが少し苦手な彼からの言葉。
しっかり昨日のことを受け止めて、乗り越えていました。
“先生こそごめんね、言い過ぎたね。でも今日しっかり来てくれて本当に嬉しいよ。最後まで頑張ろう。”
すぐにお母さんに報告。
「本当にびっくりしました。とても嬉しいです。やっぱり誰より信頼してるんだと思います。」と話してくださいました。
その後、無事受験を終え、第一志望校に合格。
お母さんは嬉しさで「1週間泣き続けた」そうです。
嬉し泣きほど幸せなことはありませんね。
もちろん、僕も最高に嬉しかったです。
・「怒る」は「自分ベースで感情的に。フォローをしない。」
・「叱る」は「相手ベースで論理的に。フォローもする。」
二つの言葉には、こんな違いがあると思います。
R君を叱るときには「これだけできるようになったんだから、もったいないよ！なかなかこれだけ伸びる人はいないよ。」と必ず誉め言葉を混ぜて、自己肯定できるようフォローしてきました。
今回は結果オーライでしたが、傷つけてしまい、立ち直れなくなる可能性も0ではありません。しっかり反省して、「叱り方」も改善し続けたいと思います。
R君、本当におめでとう。そして、ありがとう。
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（担当:吉崎）
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